レンズの子ら

レンズマンシリーズ4
E・E・スミス
小西宏訳


もう25年以上も昔のこと。夢中になって読んだシリーズで、見つけた時あまり の懐かしさでもう一度読んでみることにした。 翻訳故・SF故のやや難解な日本語に戸惑いつつ読み進むと、なかなか吟味された 表現と感じる。

今読み返すとさすがに過去の技術的表現が出てきて興味深く感じられた。 ”1500分の1のメーター・ジャンプ” 1500分の1を針式メーターで測定するのはたぶん不可能に近いので、高度な技術 であることを表現していると思われるが、いま時1500円のテスタでも測定可能になっている。

このシリーズを読み出したきっかけは、同じ作者によるスカイラークシリーズが 面白くてハマッタためででした。 スカイラークシリーズはハードウェア的SFでこのレンズマンシリーズはソフト ウェア的SFとなっている。 機械の進化と精神の強さを対比する2作品といえよう。

両シリーズで多分10冊。しかも1冊が普通の文庫本の2倍のページ数なので とても読み応えが有るが、読み飽きしなかった作品であった。

お勧め度  ☆
2002/1

E J F